2022/10/01 23:19
Morris 今回は、昨年度にMorris
LABから東京医科歯科大学 医学部学士編入試験に合格されたChanさん(@lenchzeey)に、『医学部学士編入試験のための英語勉強法』についてお伺いします。それでは、最初に自己紹介をお願いいたします。
Chan はじまして、Chanと申します。国立理系大学院修了(専攻は細胞生物学)→経営コンサルティングファームで3年間勤務→今春より東京医科歯科大学に編入、現在2年生になります。よろしくお願いします。
Morris どうぞよろしくお願いいたします。さっそくですが、Chanさんのこれまでの英語学習歴を教えていただけますか?可能であれば英語力の推移なども併せてお願いします!
Chan 英語力の推移は以下の通りです。
大学入学時:TOEIC 645(センター試験の点数は失念)
大学3年生:TOEIC 730
大学4年生:TOEIC 820/英検準1級
大学院1年生:TOEIC 900
社会人1年目:TOEIC940
社会人2年目:英検1級/TOEFL 97
大学~大学院時代は、就活で必要ということもあり主にTOEICベースで学習し、社会人になってからはTOEFLベースで学習しておりました。
Morris 大学時代から継続的に英語学習を続けてこられたのですね!社会人3年目の時点で医学部編入試験を受験されていますが、それまでに培った英語力はやはり強みになりましたか?
Chan はい。各種資格試験の勉強を通して、語彙力・速読力は十分に鍛えられたので、学士編入試験の英語はどのような問題でも安定して点を取ることができました。
Morris 高い英語力が要求される大学に複数合格されていた(東京医科歯科大学、富山大学に最終合格し、鹿児島大学の一次試験も通過(二次試験は辞退))ことからも、再現性のある得点力だったと推察します👀 TOEIC、TOEFL、医学部編入試験の英語についてそれぞれどのような勉強をされたか具体的に教えていただけますか?
Chan ありがとうございます。長くなりそうなので、ポイントだけまとめます...!さらに詳しく聞きたい方はDMください。
【TOEIC】
・ビジネス英単語に慣れるため、TOEIC用単語帳(金のフレーズなど)で語彙力増強
・Part 5の文法は、TOEIC出るとこだけシリーズでテクニックを学び、15分程度で解けるよう訓練
・Part 7が時間以内に解けるレベルの速読力を身に付けるために、多読用教材で日々タイムアタック(Graded Readers)
・上記訓練が一通り終わったら、ひたすら公式問題集の繰り返し
【TOEFL】
・Reading:単語帳はTOEFL3800マスト。背景知識(アート、宇宙、人類史etc)を増やすために様々な教材に触れることが重要。使用した教材は、Scientific
American, Delta, TOEFLテスト集中攻略リーディング等
・Listening:とにかく多聴。慣れてくれば、脳内でスクリプトを思い浮かべながら聞く。音源の大枠を捉えることが重要。Podcastのwall street journalやScientific American系がおすすめ
・Speaking/writing:あまり時間が取れず対策していなかったですが、TOEFL resourcesというサイトでサンプル回答を確認したり、トフレというサイトで採点方法・基準などを把握するよう努めました
・上記訓練が一通り終わったら、ひたすら公式問題集の繰り返し
【医学部学士編入試験の英語】
・KALSの医学英語テキストや、市販の医学部編入への英語
・医学用英単語の増強(KALS単語帳、無ければ市販の医薬系単語帳で可)
・時間を測って過去問を解き、その後時間無制限でリサーチなども行いながら自分なりのベストの解答を作る。難易度的に富山大や鹿児島大の過去問はおすすめです
Morris ポイントをわかりやすくご教授いただきありがとうございます!
では、医学部学士編入に絞ってさらに具体的なお話をさせてください。以前僕が医学部学士編入試験の英語過去問の出典を調査したところ、以下のジャーナルから多く出題されていました。
■ニュース系
The New York Timesなど
■科学雑誌系
Nature、Scienceなど
■医学雑誌系
New England Journal of Medicine、Lancet、JAMAなど
これらの文章を読めるようになるためには、具体的にどのようなトレーニングが有効だと考えますか?
参考) 医学部編入試験の過去問(英語科目)の出典を調査した資料
Chan ニュース系に関しては、話自体はあまり難しくないので、語彙力があれば読めると思います。可能な限り毎日英文に触れることを心がけ、辞書を引きながら、コツコツとボキャビルしていきましょう。最低限、英検準1級レベルの語彙は欲しいところです。
科学雑誌系は、その道の専門家でない限りすべてを理解することは非常に難しいため、まずはAbstractを理解できるよう努めてください。常識的な実験手法の原理の理解は、読解においては必要となってくるでしょう(例:Western blotting、免疫染色など)。この類では、英語というよりも生命科学の知識量・理解の深さが重要になります。
医学雑誌系に関しては、概要さえ掴めればよいと思います。前提や仮説を意識しながら、読み進めることが重要です(例:この研究は何の差を見出そうしているのか?どのような母集団を比較しているのか?など) 。
Morris ありがとうございます。それぞれの文章の特性を把握して、適切なアプローチを行うことが大切ですね。ちなみに、単語量を増やすための方法論やアドバイスがあればお願いします!
Chan 忘却曲線を意識することが大切です。単語帳1周の周回速度を上げて、とにかく繰り返しましょう(目安:20周~)。1周目は書いても良いですが、2週目以降は非効率的なのであまりお勧めしません。どうしても覚えられない単語は、Googleの画像検索や、単語帳に絵や追加情報を書き込むことで、イメージで覚えるようにしていました。
Morris ありがとうございます!!それでは、最後に受験生へのメッセージをお願いします👀
Chan 過去問演習などから自身が達成したいレベル感を具体化して、そこに至るまでに何が足りていないのか、どうすればギャップを埋めることができるのかを考えながら、日々の演習に取り組んでください!ご相談があれば気軽にご連絡ください。
(文責:森下 駿介)