2026/03/09 11:07

今回は、2026年度医学部編入試験で見事浜松医科大学に合格された手裏剣さんにお話を伺いました!


藤原:この度は、誠におめでとうございます! 最初に、簡単に自己紹介とご経歴を教えてください。


手裏剣:手裏剣と申します。28歳会社員男性です。工学学士、工学修士取得後、ITテクノロジー領域においてパートナーアライアンスのビジネスに従事しております。


藤原:医学部編入を志したきっかけについて教えてください。


手裏剣:受験をするに至った一番の決定的な理由は、社会人時代にデータ分析商材を駆使する専門性を活かしたロールモデルとなる医師に出会ったことですね。精神科やプライマリケア領域にデータ活用を掛け合わせた医師になりたいと思っています。 入試形式としては専門性を面接で活かし、国公立の併願が可能で卒業まで1年短縮できて社会人での合格者の再現性の高い医学部学士編入試験のほうが勝算見込が高いと考え、受験の世界へもう一度足を踏み入れました。


藤原:なるほど、ロールモデルとなる医師との出会いがあったのですね。 次に、受験勉強を始めた時の状況と、受験戦歴を教えて頂けますか?


手裏剣:先ほどのロールモデルの医師というのは海外出張での出来事だったのですがその当時TOEICは600点代でした。上司からチャットで急にTOEICの点数を聞かれて「もうちょっととろうよ」と言われていた状態でした。で、蓋をあけてみたら英語圏への出張の話だったのですね。英語に関してはこれがスタートラインでした。 大学受験の理科は物理と化学でした。物理は力学を大学で学んで電磁気はゼロスタート、化学は専門だったので院試まで勉強しました。生命科学に関してはバイオと学科についてはいましたが学習したのは分子生物学のさわりくらいでした。ひたすら代謝経路の手書きレポートがあった生化学以外はさっぱりの状態でリボソームって何だっけというレベルでした。 受験は、2年挑戦して1年目は3校受けて全滅、2年目に9校出願して浜松医科大学から合格をいただきました。 


藤原:勉強はどのように進めていかれましたか?

手裏剣:多科目受験はとにかく学習範囲が広いですが、学習は「一極集中勉強法」で行いました。

コア科目を1つ決めて暗記系の軽い学習を隙間時間に行うことですね。これは例えばTOEICのスコアを取得するのであれば他の学科試験(医学英語など)のことはあまり考えず、寝ても覚めてもTOEICのために勉強することです。とは言っても1科目だけでは飽きてしまうので、隙間時間があれば気分転換に生命科学の知識を詰め込むといった形で学習をしていました。


藤原:多科目を意識すると集中が分散しやすいですが、この方法だと意識的に集中の力を使えて良さそうですね!今振り返って失敗したと思ったこと、逆にやって良かったことはどんなことでしょうか?


手裏剣:私自身、やり始めると終わりまで一気に走りたいタイプです。あれもこれも手を出すと気になって学習が進まないので範囲学習期間は「一極集中勉強法」がうまくはまったかなと思います。 失敗したことは学習継続を放棄してしまったことです。受験1年目は4月時点でTOEICが700点程度までしか伸びず、TOEFLも50点代でした。そこで生命科学も完成シリーズまでしか学習できておらず年内での合格は絶望的だと悟りました。5月に生命科学実戦シリーズを詰め込んだものの、ここから3ヶ月、自己推薦書を書く以外は私立医学部や海外医学部を調べていて勉強時間はゼロでした。ここの期間腐らず向き合っていればまた違った結果になってきたのかなと思っています。


※「一極集中勉強法」について参考にされたyoutube↓

https://www.youtube.com/watch?time_continue=634&v=YmgCAWG5Un0&embeds_referring_euri=https%3A%2F%2Fnote.addness.co.jp%2F&source_ve_path=MjM4NTE 


藤原:1年目の反省もあったと思いますが、それを踏まえて1年目と2年目で、意識的に変えたことは何かありましたか?


手裏剣:逆算的思考の有無です。 1年目はなされるがままの勉強が多かったかなと思っています。 2年目は受験校の筆記試験のスケジュールから逆算してまずは英語外部試験を終わらせて残りの範囲学習をしました(※TOEIC : 800点台 TOEFL : 60点台で切り上げ)。 直前期は過去問を解いて大学に合わせて自然科学の学習範囲をコントロールしていました。 


藤原:自分でスケジュールをコントロールするという意識は医学部に入学してからも重要になりそうですね! お仕事を続けながら受験をされてたとのことですが、勉強時間の捻出はどのようにされていましたか?


手裏剣:環境を整えることにつきます。 私は自宅では誘惑が多く勉強できないのでコワーキングスペースを契約してリモートワークも勉強もできる環境を用意しました。とはいえ声を出さざるを得ないシャドーイングや音読、面接練習の環境は未だ正解が分かりません。有識者の皆様、実例があればご享受ください 。


藤原:確かに環境を整えて言い訳する要素を潰していくのは大事ですね。今回の受験で、1番苦労したことはどんなことでしたか?

手裏剣:学習習慣の習慣化です。やはり人間なので仕事の密度によって日々のやる気は変動してしまいます。そこを舵とって理性で確実に制御するのは受かった時でも毎日は出来ていませんでした。冬場は寒かったり、今日は夜遅いからと例えそれが2時間でもいいから外出て勉強する。頭では分かっていても実際難しいですね笑。


藤原:まさに、自分との闘いですよね笑。そんな中、スケジュール管理で何か工夫されていたことはありますか?


手裏剣:合格した2年目でいうと月単位で科目のやることにラインを引いていました。とは言ってもTOEFLに時間がかかってしまいその割に思うように点数に結び付かなかったです。そのため、計画は遅れました。あまりマイクロマネジメントは好きではなかったので週〜月レベルがまだ管理しやすかったですね。


藤原:確かに、細かく管理しすぎすとストレスに繋がりやすくなる事もありますもんね。 

話は少し変わりますが、面接対策はどのようにされましたか?


手裏剣:定番の質問に対しての自分なりの回答の流れを用意しました。 面接を他の人に見てもらったり、受験生どうしでの面接練習も何回かしましたね。


藤原:実際の面接での手応えはいかがでしたか?


手裏剣:まず2年間で面接に進めた大学は順に秋田大学、香川大学、高知大学、浜松医科大学です。 高知大学の個人面接は少々特殊でいわゆるガクチカを延々と深掘られる面接でした。その他の大学はオーソドックスな面接です。 手応えは 浜松医科大学>高知大学>秋田大学>香川大学 でした。浜松医科大学は面接経験を重ねていたのもあり面接室を出た瞬間に面接に関しては合格を確信しました。 逆に高知大学は自信があったのですが開示してみると下位半分でした。


藤原:合格を確信したという出来栄えの面接、素晴らしいですね!! 面接を重ねるにあたり、自分の中で工夫して変えたところや修正していった事は何かありましたか?


手裏剣:「聞かれた質問に答えよう」「迷ったら端的に」営業やプレゼン経験豊富なチューターさんから直接指摘されたこれら意識を持つようにしました。


藤原:とてもシンプルですが、咄嗟にやろうと思ってもなかなかできないやつですね。面接は経験や練習を重ねることで洗練されていく感覚がありますよね。

では、今回合格された浜松医科大学についてお伺いしたいと思います。 浜松医科大学に特化した試験対策は何かされましたか?まずは、一次の筆記試験について教えてください。


手裏剣:浜松医科大学の生命科学の学科試験には大学範囲の物理と化学が含まれます。 物理は出題傾向が決まっているためパターン演習をすれば他受験生と差をつけられると思いました。多くの受験生はキャンパスゼミ演習に手を出しますが、問題のテイストが"編入試験"のものではありません。また、電磁気の演習書には電気回路の範囲が含まれていません。高専生の理工系の編入試験定番の石川先生著の「弱点克服 大学生の初等力学」「弱点克服 大学生の電磁気学」の2冊を解きました。これらの2冊は実際の編入試験の過去問で構成されています。大学教養範囲の物理を貸す大学と相性が良いです。香川大学の受験前には物理の演習を積んでいる時間がなかったため、浜松医科大学直前のタイミングで一気に終わらせました。


藤原:得意を活かす、という意識ですね! では、ニ次試験の対策はいかがでしたでしょうか?


手裏剣:浜松医科大学は二次試験に小論文が課されます。当然面接もあるので志願理由書も重要です。志願理由書の作成に関しては、他受験生との差別化を意識して将来的に携わりたいプロジェクトの窓口にメールでヒアリングを行ったものを反映しました。 小論文は直前に型を覚え、過去問で演習しました。時短のためにタイピングしていたのですが本番これが仇となりました。 本番のテーマがとっつきづらく、推敲と記入を繰り返しているうちに気づいたら試験時間が迫って何とか解答欄を埋めました。

藤原:志望動機書の作成もかなり入念に準備されたんですね! 小論文は、人にもよりますが実際に文字を書いて練習する時間もとった方が良さそうではありますね。。

差し支えなければ、将来的に携わりたいプロジェクトとはどんなものなのか教えて頂けますか?


手裏剣:健康・医療領域における産学官連携のプロジェクトです。


藤原:なぜ、そのプロジェクトに携わりたいと考えているのでしょうか?


手裏剣:研究経験、企業での実務経験がある自分が臨床医になることで、医療に対して、医療現場、基礎、ビジネスから付加価値創造に貢献できると思っているからです。私自身が各領域の"ゲートキーパー"となるイメージですね。


藤原:まさに、編入生の手裏剣さんだからこそ生み出せる価値ですね! では最後に、受験生の方々へメッセージをお願いします!


手裏剣:受験生の皆様、相当な覚悟を持って医学部学士編入を志したと思います。まずはその志に敬意を表します。大人の受験勉強はまず正しいマインドセットを持つことです。そのうえで多少方向がずれても目指すべきベクトルの方向へ向かって諦めず学習を継続すれば元の学歴に関わらず合格へと近づきます。例えそれが亀さんペースでも継続を諦めたウサギを最後に追い抜くことが出来ます。皆様と医学生としてお会いできることを楽しみにしております。


藤原:インタビューにご協力いただきありがとうございました!



手裏剣さんは、忙しい中でもスケジュール調整や勉強の進捗管理を丁寧に行なっていた印象があります。本当にお疲れ様でした、そしておめでとうございます!!

こちらは、受験中、スケジュール管理をされていたエクセルシートだそうです。書類提出、一次試験、二次試験の乱れ打ちの様子がよくわかりますね…



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